第49話 機密区分

六角第一高校前のバス停ベンチで資料に没頭してるとバスはやってきた。

 深夜のゲームや漫画と一緒で時間が経過たつのを忘れて夢中になった、あやうく乗り遅れるところだ。

 エンジンの轟音も振動も、大型車が近づいてくる威圧感もまるで感じなかった、それどころかドアが開いて初めて六角バスのロゴが視界に入ったくらいだ。

 慌てて乗り込むと後部座席にはもう人が座ってる。

 まあ、当たり前といえば当たり前か。

 ここが始発じゃないんだから、早朝に六角第四高校前からバスに乗ればここが終着だけど午後になるとルートも変わって“六角第一高校前バス停”はただの通過点でしかなくなる。

 しょうがないから、入口すぐの手すり脇の席に座った。

 毎日の通学でこのバスの匂いやつるつるのベロア席にも慣れてきた、けどこの時間帯にバスに乗るのは初めてで、また一味違う感じだ。

 生地の色が青か赤かだけでも、ずいぶん印象が変わるな。

 俺は、これからこの街の中心地の六角駅まで行って、九久津と一緒に九久津の家に向かう。

 校長からあるものを見学してほしいと言われたからだ。

 もちろん校長のパンツではない。

 九久津の家に隣接された重要な建築物だそうだ。

 終着のバス停に着くまで通学バッグを支えにふたたび資料をめくる。

 時間を潰すには良い読み物だ。

 寄白さんの項目……壊れたはずのイヤリングをしているのはスペアのイヤリングに負力を入れた物ということか。

 たしか人体模型は保釈でヴェートーベンは封印、そしてモナリザは退治された。

 それが寄白さんのくだした判断か、昨日のバッハも封印……ということはバッハは負力としてイヤリングに蓄えられたんだ。

 どのページを読んでても資料の右端に【機密区分C】と書かれている。

 なんだ、これ? これに対する説明がないのかページをめくってみるが、なにも書かれてない。

 だが最終ページに、あとがきのように注意書きがあった。

 機密情報はAランクBランクCランクの三段階に分別される。

 ・Aランク情報は組織上層部のみが知りえる極秘情報。

 主に世界の根幹に関わる情報。

 ・Bランク情報はアクセス権限を与えられた人間のみが、パスワードとIDで組織サーバを介して得る情報。

 他媒体へのコピーは不可。

 ・Cランク情報は、対アヤカシ組織に属する者なら一般で知りえる情報。

紙媒体での印刷、コピーは可能だが、閲覧後は即時シュレッダー等で破棄すること。

 へ~こんな区分けがあるんだ。

 これはCランクだから読んだら破棄すてろってことか。

 まあ、この資料もアヤカシと戦う人間以外には渡されないだろうけど。




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