第48話 内部資料

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 【能力者】

 寄白美子、九久津毬緒のようにアヤカシと戦う者は“能力者”と呼ばれる。

 能力者は世界に一定数存在し、各国において、日夜アヤカシと闘う戦士として従事している。

 ここでいう各国とは国連加盟国であり、非加盟国についてのアヤカシと能力者の関係性は不明。

 能力者は各国の防衛機関、また傘下機関に属していることが多い。

 組織形態はさまざまで戦闘部隊、サポート部隊、救護部隊、情報解析部隊などがあり、個別に組織化され各国の当局がすべてを統括する。

 上級アヤカシについては各国との連携が最重要課題である。

 【思念】

 人にプラスの思考とマイナスの思考があるように、思念にも正と負が存在する。

 ここでいう思念とは思考が体外を漂う、微生物雲びせいぶつうんに近い。

 つまり負の力と正の力である。

 主に生物から放出される負の力を負力ふりょくと呼び、正の力を希力きりょくと呼ぶ。

 【寄白美子】

 イヤリングは負力の入れ物で、アヤカシを封印するか退治するかは術者の裁量に委ねられている。

 負力をイヤリングに取り込んだ場合は、寄白美子の体を通じて、じょじょに濾過される、ただしアヤカシとの戦闘時にも使用するため、つねに一定量の負力を備蓄する必要がある。

 ゆえに負力の需要供給の調整が必要。

 また他者に危害を加えないと、寄白美子が判断すればアヤカシを保釈することも可能。

 【退治の判断について】

 アヤカシの出現時は人畜無害な場合も多く、退治、封印、釈放どの経路を辿るかの経過観察と見極めが必要。

 ただし近い将来、必ずブラックアウトすると判断した場合はただちに退治する。

 上級アヤカシは狂暴性きょうぼうせいが高く退治しなければならないことが多い。

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 これは俺がさらっと読んだ、資料のごく一部だ。

 そこにはアヤカシや能力者、それに付随する説明がおおまかに書かれてた。

 アヤカシは世界中に存在してて、それと戦う能力者が世界中にいるってことだ。

 まあ、そうだよな、六角市にだけ都合よくアヤカシがいますってのは納得いかないし、名のあるゆうめいアヤカシがいる時点で棲息範囲は広いという証拠だ。

 そして、いろいろな国にアヤカシ対策の組織がある。

 てか――当局に追われているんだ、助けてくれ?!って詐欺師の使う言葉じゃないのか。

 この資料を読むかぎりじゃ当局ってのが、すべてをまとめる組織のトップ……じゃあ七不思議製作委員会を作ったのも当局、か。

 こいつらが六角市に瘴気を閉じ込めることを決めたのか……。

 この説明からすると、寄白さんと九久津の傷をわずか二日で治したのは、救護部隊ってことか……?

 シシャとの戦闘で受けた傷を、この短期間にあれだけキレイに治療できるのは今の医学でも難しいはず。




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