第44話 美子がつけた”あだ名”

 「ナードはやめろ?!」

 「おいナード?! さっき私のパンツ見ただろ?」

 「見てないです。い、いやすこしだけ見たかもしれない……未確認桃色繊維だけど……」

 「絶対見たな? なぜ今日のパンツがピンクだと知っている?」

 「えっ、それは、だ、だから未確認なんだって。てか死者を倒したらパンツ見せてくれるって言ったじゃないか?」

 「なんだと?!――患者を助けるのに理由はない。みたいに――パンツを見るのに理由はない。って言うな。やっぱりオマエはさだわらしだ!!」

 この掛け合いを校長と九久津が笑いながら見てる。

 そういえば、さだわらしって漢字にするんだっけ……?

 俺は頭のなかで漢字変換してみた。

 脳内変換開始……頭に浮かぶ漢字。

 すぐに“貞”と“童”が候補として抽出された。

 “さだ”“わらし”……なんかトリハダが立つほど嫌な感じだ。

 あ~なんか見たくない、字体の二文字だな。

 だから“貞”と“童”なんて漢字がすぐに思い浮かんだんだな。

 “貞”と“童”を入れ替えると“童貞”……どうてい。

 「あっ?! 童貞!!」

 俺は思わず声をだして膝をついた。

 「どうした? さだわらし?」

 「ど、童貞ってなんだよ?!」

 「図星で悔しいか?!」

 「ち、ち、ち、違げーし!!」

 寄白さんに、おもいっきり言葉のカウンターをくらった。

 くそっ、絶対パンツ見てやる!! 三秒は凝視してやる!!

 すんげー見れば繊維の向こう側だって見えるんだからな。

第一章 END




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